【CLF-C02 試験対策問題 第10問】AWS CAF の変革ジャーニーのフェーズ(構想・連携・ローンチ・スケール)

CLF-C02 試験対策問題 第10問 AWS CAF の変革ジャーニーのフェーズ(構想・連携・ローンチ・スケール) クラウド

「CAF の6つのパースペクティブは覚えたのですが、4つのフェーズは名前が似ていて順番も怪しくなります」
「『連携』と『ローンチ』、どちらが先で、何をする段階なのか、言葉だけでは分かりません」

AWS Certified Cloud Practitioner(試験コード CLF-C02。以下 CLF)では、AWS クラウド導入フレームワーク(AWS CAF)について、変革ジャーニーの4つのフェーズを、問題文の活動から見分ける問題が出ます。フェーズの名前は出てこず、「ギャップを洗い出す」「パイロットを行う」のような活動で問われます。

この記事は、CLF の練習問題を1問ずつ解説する連載の第10問です。問題は筆者が試験の範囲に合わせて作ったもので、実際の試験の問題ではありません。まず自分で答えを選んでから、解説を読んでください。

▶ この回の内容は、YouTube の動画(約4分)でも見られます(記事の最後にも埋め込んであります)。


問題

ある企業は、AWS クラウド導入フレームワーク(AWS CAF)に沿ってクラウドへの変革を進めています。クラウドで目指すビジネスの成果は、すでに経営層と決めました。次に、6つのパースペクティブにわたって組織の能力のギャップや部門間の依存関係を洗い出し、関係者の懸念を明らかにして合意を形成します。この活動が当たる、変革ジャーニーのフェーズはどれですか。

  • A. ローンチ(Launch)
  • B. 構想(Envision)
  • C. スケール(Scale)
  • D. 連携(Align)

答えを決めたら、下を開いてください。

正解を見る(クリックで開きます)

正解:D

問題文の、能力のギャップや依存関係の洗い出しと、関係者の懸念を明らかにして合意を作る活動は、連携(Align)フェーズのものです。ビジネスの成果はすでに決まっているので、構想の次の段階です。


正解は D

正解は D の連携(英語では Align)です。

ビジネスの成果を決めたあとで、能力のギャップや依存関係、関係者の懸念を明らかにして、関係者の合意を作る。これが、連携フェーズの活動です。ここから、選択肢を1つずつ見ていきます。


選択肢ごとの解説

A:ローンチはパイロットで価値を示す(誤り)

上段は、構想(Envision)、連携(Align)、ローンチ(Launch)、スケール(Scale)の4つのフェーズが並ぶ矢印で、ローンチが橙色。構想の下に「済み:成果は決めた」、連携の下に「問題文の活動」。下段の左はローンチ(Launch)フェーズで、本番環境でパイロット(試行)を行い、段階的にビジネスの価値を示す。右は「問題文では」、パイロットの話は出てこない、ギャップの洗い出しと合意が先、ローンチは連携の次

ローンチフェーズは、本番環境でパイロット、つまり試行を行い、段階的にビジネスの価値を示す段階です。図の上の並びのとおり、ローンチは、連携の次のフェーズです。

問題文には、パイロットの話は出てきません。ギャップを洗い出して合意を作るのは、ローンチの前です。

B:構想はもう終わっている(誤り)

上段は、構想(Envision)、連携(Align)、ローンチ(Launch)、スケール(Scale)の4つのフェーズが並ぶ矢印で、構想が橙色。構想の下に「済み:成果は決めた」、連携の下に「問題文の活動」。下段の左は構想(Envision)フェーズで、クラウドがビジネスの成果をどう加速できるかを示し、変革の機会を見つけて優先順位を付ける。右は「問題文では」、クラウドで目指すビジネスの成果はすでに経営層と決めた、構想は、もう終わっている

構想フェーズは、何を目指すかを決める段階です。クラウドがビジネスの成果をどう加速できるかを示し、変革の機会を見つけて、優先順位を付けます。

問題文には、クラウドで目指すビジネスの成果は、すでに経営層と決めた、とあります。つまり、構想はもう終わっていて、今はその次の段階です。

C:スケールは最後のフェーズ(誤り)

上段は、構想(Envision)、連携(Align)、ローンチ(Launch)、スケール(Scale)の4つのフェーズが並ぶ矢印で、スケールが橙色。構想の下に「済み:成果は決めた」、連携の下に「問題文の活動」。下段の左はスケール(Scale)フェーズで、パイロットとビジネスの価値を必要な規模に広げ、利益を持続させる。右は「問題文では」、これから合意を作る段階、パイロットを広げるのはまだ先、スケールは最後のフェーズ

スケールフェーズは、パイロットとビジネスの価値を必要な規模に広げ、利益を持続させる段階です。4つのフェーズの、最後にあたります。

問題文の企業は、これから合意を作る段階です。パイロットを広げるのは、まだ先です。

D:連携はギャップを洗い出し合意(正解)

上段は、構想(Envision)、連携(Align)、ローンチ(Launch)、スケール(Scale)の4つのフェーズが並ぶ矢印で、連携が緑色。構想の下に「済み:成果は決めた」、連携の下に「問題文の活動」。下段の左は連携(Align)フェーズで、6つのパースペクティブの能力のギャップを特定し、組織間の依存関係・関係者の懸念を明らかにし、準備の戦略を作って関係者の足並みをそろえる。右は問題文の活動の3つ(能力のギャップ・部門間の依存関係・関係者の懸念と合意)で、すべて連携フェーズの活動

連携フェーズでは、6つのパースペクティブにわたって、能力のギャップを特定します。あわせて、組織間の依存関係や、関係者の懸念、課題を明らかにします。そのうえで、クラウドへの準備を進める戦略を作り、関係者の足並みをそろえます。

図の右のように、問題文の活動は、すべて連携フェーズに当たります。


変革ジャーニーの4つのフェーズ

4つのフェーズを整理しておきます。訳は資料によって違うので、英語の名前でも覚えておきましょう。

フェーズ英語の名前一言で
構想Envision何を目指すか/ビジネスの成果・変革の機会と優先順位
連携Alignギャップと合意/能力のギャップ・依存関係・関係者の懸念
ローンチLaunchパイロットで価値を示す/本番環境で試行し、段階的に価値を示す
スケールScale本番で広げる/必要な規模に広げ、利益を持続させる

訳は資料によって、構想は「想定」、連携は「整合・調整」、ローンチは「始動・起動」、スケールは「拡張」とも書かれます。また、4つのフェーズは一度で終わりではなく、繰り返して回していきます。


ポイント

  • 「成果はすでに決めた」→ 構想 は終わっている
  • ギャップ・依存関係・懸念と合意 → 連携(Align)
  • ローンチ はパイロットで価値を示す、スケール は本番で広げる

AWS CAF の全体像と6つの観点(パースペクティブ)、変革ジャーニーの4つのフェーズは、講座の記事で詳しく解説しています。

講座の全14回は、連載の入口のページから順に読めます。


動画で見る

この回の内容を、YouTube の動画(約4分)でも解説しています。

連載の全回は、YouTube の再生リスト「CLF-C02 試験対策問題」にまとめています。

連載「CLF-C02 試験対策問題」

全回の目次と、読む順番・目的別の読み方は、CLF-C02 試験対策問題の入口のページにまとめています。

  1. 第1問 初期費用をかけずに始めるコストの利点(従量課金・規模の経済)
  2. 第2問 数分でグローバルに展開(世界同時公開と低い遅延)
  3. 第3問 高可用性(EC2 の複数 AZ 配置と RDS マルチ AZ)
  4. 第4問 クラウドの俊敏性(数分で作成・すぐに削除)
  5. 第5問 責任共有モデル(EC2 へのリホストで AWS に任せられること)
  6. 第6問 数時間だけのアクセスのピークに備える(EC2 Auto Scaling・オンデマンド)
  7. 第7問 Well-Architected の6つの柱(信頼性・パフォーマンス効率)
  8. 第8問 信頼性の柱の設計原則(自動で復旧・水平方向のスケール)
  9. 第9問 持続可能性の柱の設計原則(使用率の最大化・マネージドサービス)
  10. 第10問 AWS CAF の変革ジャーニーのフェーズ(構想・連携・ローンチ・スケール)(この記事)
  11. 第11問 AWS CAF のパースペクティブ(構成管理・パッチ管理はオペレーション)
  12. 第12問 移行のビジネスケース(Migration Evaluator)
  13. 第13問 AWS CAF のパースペクティブ(役割と組織の変化は人材)
  14. 第14問 サーバーをそのまま EC2 に移す(AWS Transform MGN)
  15. 第15問 ファイルの移行(AWS DataSync)
  16. 第16問 移行戦略の7つの R(リパーチェス・SaaS への乗り換え)
  17. 第17問 適切なサイズ設定(CPU は余り、メモリが不足)
  18. 第18問 責任共有モデル(Lambda と RDS)
  19. 第19問 最小権限の原則(IAM のポリシーと SCP)
  20. 第20問 責任共有モデル(EC2 と S3、AWS の責任)
  21. 第21問 共有統制の例(責任共有モデルの IT 統制)
  22. 第22問 コンプライアンスの資料と契約(AWS Artifact)
  23. 第23問 脅威の検出(Amazon GuardDuty)
  24. 第24問 脆弱性の継続的なスキャン(Amazon Inspector)
  25. 第25問 S3 の機密データの検出(Amazon Macie)
  26. 第26問 S3 の保管時の暗号化とキーの管理
  27. 第27問 だれが操作したかを調べる(AWS CloudTrail)
  28. 第28問 IAM ユーザーの認証情報の一覧(認証情報レポート)
  29. 第29問 EC2 のアプリケーションに権限を与える(IAM ロール)
  30. 第30問 データベースのパスワードの自動ローテーション(AWS Secrets Manager)
  31. 第31問 社員に一時的な認証情報を発行するサービス(AWS STS)
  32. 第32問 ルートユーザーでなければできない作業(アカウントの閉鎖・メールアドレスの変更)
  33. 第33問 アプリの会員のサインインとソーシャルログイン(Amazon Cognito)
  34. 第34問 同じ IP からの大量のリクエストを止める(AWS WAF のレートベースのルール)
  35. 第35問 追加料金なしの DDoS 保護(AWS Shield Standard)
  36. 第36問 他社のソフトウェアを AMI で使う(AWS Marketplace)
  37. 第37問 インストールなしでブラウザから AWS CLI を使う(AWS CloudShell)
  38. 第38問 同じ構成の環境をコードで何度でも作る(CloudFormation・CDK)
  39. 第39問 工場の中で AWS のサービスを動かすには(AWS Outposts)
  40. 第40問 世界の利用者の近くでキャッシュして配信(Amazon CloudFront)
  41. 第41問 コードを上げるだけで Web アプリを動かすサービス(AWS Elastic Beanstalk)
  42. 第42問 サーバーを管理せずにコンテナを動かす(AWS Fargate)
  43. 第43問 URL のパスで振り分けるロードバランサー(Application Load Balancer)
  44. 第44問 つながりを何段もたどるグラフデータベース(Amazon Neptune)
  45. 第45問 RDS の自動フェイルオーバーと読み取りの分離(マルチ AZ・リードレプリカ)
  46. 第46問 サーバーの管理なしにアクセスの増減に合わせるデータベース(Amazon DynamoDB)
  47. 第47問 セキュリティグループの特徴(ステートフル・インスタンス単位)
  48. 第48問 障害のときだけ別のリージョンへ DNS で切り替え(Route 53 のフェイルオーバールーティング)
  49. 第49問 今あるインターネット回線で、すぐに暗号化してつなぐ(AWS Site-to-Site VPN)
  50. 第50問 一部の管理者だけは解除できる削除の保護(S3 オブジェクトロックのガバナンスモード)
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プロフィール詳細は「プロフィール」をご覧ください。
AWS Certified Solutions Architect – Professional (https://www.credly.com/badges/fd8feb88-6f1f-42ff-a94b-445bb6661cb8/public_url)
Nutanix Certified Professional - Multicloud Infrastructure 6 (https://www.credly.com/badges/5c081bef-a425-42e4-809c-85138e676630/public_url)
Palo Alto Networks System Engineer (PSE) - Hardware Firewall Professional (https://www.credly.com/badges/69dc3880-4a51-47eb-8843-47ba6ea7d013/public_url)

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