「Claude のモデルが増えて、どれを選べばいいのか分かりません」
「Pro と Max は何が違うのでしょう。Claude Code は Pro でも使えますか」
Anthropic の Claude は、機能が毎月のように増え、モデルも入れ替わります。2026年9月だけでも、Claude Opus 5.5 と Claude Sonnet 5.5 が発表され、Chat と Cowork の統合も発表されました。一人で追いかけるのは大変です。
この連載では、Anthropic が公式に示しているベストプラクティスを土台に、Claude を効率よく、安全に使う方法をまとめます。前提は、個人で契約できる Pro・Max プランです。筆者はインフラの構築・運用を仕事にしているので、例はサーバーやクラウドの作業が中心です。会社などの組織のプラン(Team・Enterprise)との違いは、その都度補足します。
第1回は、全体の地図です。現行のモデル、製品と機能、9月の変更点、プランの違い、使い始め方を見ていきます。
情報は、2026年9月29日時点の Anthropic の公式情報(platform.claude.com、code.claude.com、support.claude.com、claude.com、anthropic.com、academy.claude.com、privacy.claude.com)に基づきます。公式に記載が見つからない点は「未確認」と書きます。この連載は筆者個人のまとめで、Anthropic の公式の文書ではありません。
現行のモデル
| モデル | 公式の説明 | API の価格(入力/出力、$/100万トークン) | コンテキスト/最大出力 |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | 高度な推論と長時間のエージェント作業 | $10 / $50 | 1M / 128K |
| Claude Opus 5.5 | 長時間のエージェント型コーディングとナレッジワーク | $4 / $20 | 1M / 128K |
| Claude Sonnet 5.5 | 速さと賢さの最良の組み合わせ | $2 / $10 | 1M / 128K |
| Claude Haiku 4.5 | 最速で、フロンティアに近い賢さ | $1 / $5 | 200K / 64K |
- 知識のカットオフは、Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5 が2026年6月、Haiku 4.5 が2025年2月
- Opus 5.5 は2026年9月22日、Sonnet 5.5 は9月28日に発表された
- 価格は API で使ったときの値。Pro・Max では月額の中で使い、上限を超えた分を追加で払うときにこの単価が使われる(後述)
モデルの特徴と提供終了の目安
- Opus 5.5:「ほとんどの作業で Fable 5.1 並み」。Opus 5 より運用コストが40%低く、出力は30%以上速い
- Sonnet 5.5:範囲がはっきりした日常の作業、バグ修正、文書・スライド・スプレッドシートの作成が得意
- Fable 5.1:一般公開されている中で最も高性能なモデル。何時間も続くエージェント作業や、多段階の深い調査向け
- Haiku 4.5:遅延と価格を最小にしたい用途、大量処理、サブエージェント向け。後継の Haiku 5.5 が「数週間のうちに」5.5 ファミリーに加わると予告されている
- Legacy(引き続き利用できる):Fable 5、Opus 5、Opus 4.8〜4.5、Sonnet 5、Sonnet 4.6・4.5
- 提供終了の目安(API):Sonnet 4.5・Haiku 4.5・Opus 4.5 は、今も現役(Active)で廃止は決まっていない。公式の一覧は、提供終了が早くても Sonnet 4.5 は2026年9月29日、Haiku 4.5 は10月15日、Opus 4.5 は11月24日より後としている。廃止が決まると、少なくとも60日前に告知される
どのモデルをいつ使うかは、第3回で扱います。
製品の地図

図の Cowork の「VM で動く」は、PC で動かす場合の説明です。Pro・Max では、10月6日から新しいタスクはクラウドで動きます(後述)。
- Chat:Web・デスクトップ・モバイルでの会話。Projects、Artifacts、ファイル作成、Research、コネクタ
- Cowork:複数のファイルやツールをまたいだ成果物づくり、定期タスク
- Claude Code:CLI・デスクトップアプリの Code タブ・Web・IDE。コードの作成と実行、インフラの操作
- Claude for Excel・PowerPoint・Word・Outlook:Office アプリの中で使う(公式のカテゴリ名は「Office agents」。Outlook はベータ)
- Claude in Chrome:ブラウザー拡張。Web ページの操作
- 共通の拡張:Skills(手順をまとめたフォルダー)、コネクタ・MCP(外部サービスとつなぐ)、プラグイン(それらをまとめて配る)
デスクトップアプリには、Chat・Cowork・Code の3つのタブが並んでいます。この連載で「Code」と書くときは、デスクトップアプリの Code タブ(Claude Code for Desktop)と CLI の Claude Code の両方を指します。どちらも同じ設定ファイルを読みます。3つの使い分けは、第2回で詳しく扱います。
9月の変更点
- Chat と Cowork の統合(2026年9月16日発表):「チャット」と「Cowork」を選び分ける必要がなくなり、1つの会話にまとまる。どのツールを使うかは Claude が判断する。Pro・Max から先に、Web・デスクトップ・モバイルで数週間かけて段階的に届く(同じプランでも人によって時期が違う)
- Claude Docs・Claude Slides(ベータ):統合と同時に登場した、文書とスライドを作る機能
- Cowork はクラウドで動くように:Pro・Max では、2026年10月6日から新しい Cowork のタスクはすべて Anthropic の基盤の上の隔離された環境で動き、PC だけで動かす設定(「Only on your computer」)はなくなる(それまでに PC で始めたタスクは PC に残る)
- Opus 5.5 の発表に合わせて、Pro・Max・Team などの5時間ごとの使用量の上限が引き上げられた
- Claude Code の既定のモデルは、Pro を含むすべてのプランで Opus 5.5 になった(v2.1.280 以降。以前は Pro の既定は Sonnet だった)
変化が速いので、この連載の内容も、使う前に公式の最新の情報で確かめてください。
プランの違い
| プラン | 月額(米ドル) | Claude Code | Cowork・Chrome・Office | 使用量の目安 |
|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | × | × | 少ない |
| Pro | $20(年払いは月$17相当) | ○ | ○ | 基準 |
| Max 5x | $100 | ○ | ○ | Pro の5倍 |
| Max 20x | $200 | ○ | ○ | Pro の20倍 |
| Team | Standard $25、Premium $125(年払いは $20・$100) | ○ | ○ | Premium は Standard の5倍 |
| Enterprise | 席料 $20(年払い)+API の単価で従量課金 | ○ | ○ | 使った分だけ |
- 月額は Web で契約した場合の値で、モバイルアプリからの契約は価格が異なることがある。円での具体的な金額は、公式の料金ページでは確認できなかった(未確認)
- 日本の利用者には、2026年4月1日から消費税10%が加わる
- Skills とコネクタは Free を含む全プラン、Research と過去のチャットの検索は有料プランで使える
使用量の上限
有料プランの使用量には、5時間ごとにリセットされる枠と、週ごとの枠の2つがあります。
- アプリ(Web・デスクトップ・モバイル)と Claude Code は、同じ枠を使う。Claude Code で長い作業をすると、その分アプリで使える量も減る
- 残りは、アプリの設定の[Usage]か、Claude Code の
/usageで確かめる - 上限に達したら、リセットを待つ、Max に上げる、usage credits(API の単価で続けて使う。月の上限額や自動チャージを設定できる)を使う、のいずれか
- 使用量は、モデルと Effort の選び方で大きく変わる(第3回)
使い始め方
- アプリ:claude.ai(Web)か、デスクトップアプリ(macOS・Windows。Linux はベータ)でサインインする
- Claude Code:次のどちらかで入れ、Pro・Max のアカウントでサインインする
# macOS・Linux・WSL
$ curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash
# Windows(PowerShell)
PS> irm https://claude.ai/install.ps1 | iex
- ネイティブのインストーラーは、バックグラウンドで自動更新される。Homebrew(
brew install --cask claude-code)、WinGet(winget install Anthropic.ClaudeCode)、npm でも入れられる(これらは自動では更新されない) - 動作環境は、macOS 13 以上、Windows 10 1809・Windows Server 2019 以上、Ubuntu 20.04・Debian 10 以上など。メモリーは4GB以上
- Windows では Git for Windows を入れておくと、Git Bash をコマンドの実行に使う(無ければ PowerShell で動く)
- デスクトップアプリの Code タブを使うなら、CLI を入れなくても始められる。VS Code の拡張機能と JetBrains のプラグインもある
入れたら、作業したいフォルダーで claude と打つか、デスクトップアプリの Code タブでフォルダーを選べば始まります。Claude Code の使い方は第5回で扱います。
組織のプラン(Team・Enterprise)との主な違い
会社で契約した Claude を使う場合は、次の点が個人のプランと違います。
- 学習への利用:組織のプランと API の入出力は、既定で学習に使われない。個人のプランは、利用者が設定で選ぶ(第6回)
- 管理者の設定:使えるモデル、Cowork やクラウドのセッションの可否、Claude Code の権限ルールなどを、管理者が全員に配ったり強制したりできる
- 新機能の届く時期:Chat と Cowork の統合は、Team には後日、Enterprise には適用の30日以上前に管理者へ通知されてから届く
- 課金:Enterprise の新しい契約は、席料と API の単価での従量課金の組み合わせ
勤務先の Claude を使うときは、この連載の内容に加えて、組織の設定と社内のルールを確かめてください。
考えてみよう
- 自分がよく使うのは、Chat・Cowork・Code のどれですか。この地図の中で、まだ使っていない機能はどれでしょうか。
- アプリと Claude Code が同じ使用量の枠を使うことで、どんな困りごとが起きそうですか。
- Pro と Max 5x の差は月$80です。自分の使い方では、どちらが合っていそうですか。上限にどれくらいの頻度で達しているかを
/usageや設定の[Usage]で確かめてみてください。
ヒント:製品の地図、プランの違い、使用量の上限の節を見直してください。
まとめ
- 2026年9月時点の中心は Opus 5.5 と Sonnet 5.5。最上位は Fable 5.1、軽量は Haiku 4.5(後継の Haiku 5.5 が予告されている)
- 製品は Chat・Cowork・Claude Code の3つが柱で、Office・Chrome・Skills・コネクタが周りを囲む
- 9月には Chat と Cowork の統合(Pro・Max から段階的に)が発表され、10月6日から Pro・Max の Cowork の新しいタスクはクラウドで動く
- Pro・Max で Claude Code も使える。アプリと Claude Code は同じ使用量の枠(5時間ごと・週ごと)を使う
- 変化が速いので、使う前に公式の最新の情報で確かめる
次回は、Chat・Cowork・Code の使い分けを、「どこで動き、何に届き、何を残せるか」の違いから考えます。
連載「Claude活用入門」全6回
- Claudeの全体像とプラン(この記事)
- Chat・Cowork・Codeの使い分け
- ModelとEffort
- プロンプトの基本と指示の例
- Claude Codeのベストプラクティス
- 安全に使う

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